JMO Practice

いちおう前日だしちょっとだけ本選の問題解いてみた。
問題は公式ページ参照。

2001 1番

各マスに対しての隣接数の和が偶数より、自明。

2001 3番

式はa,b,cに対して対称なので、一般性を失わずa<=b<=cとしてよい。
すると、題意よりa^2<=b^2<=c^2<=a^2+b^2が成り立つ(☆)。
まず、(a+b+c)(a^2+b^2+c^2)(a^3+b^3+c^3)に対して、Hölderの不等式を適用して、(a+b+c)(a^2+b^2+c^2)(a^3+b^3+c^3) >= (a^2+b^2+c^2)^3を得る。但し、等号が成立するのは{a,b,c},{a^2,b^2,c^2},{a^3,b^3,c^3}がすべて比例の関係になっているとき、すなわちa=b=cのときである。
よって、(a^2+b^2+c^2)^3 >= 4(a^6+b^6+c^6)が示せればよい。左辺を展開して、
a^6+b^6+c^6+6a^2b^2c^2+3*(a^4b^2+b^4c^2+c^4a^2+a^2b^4+b^2c^4+c^2a^4) >= 4(a^6+b^6+c^6)と同値である。これを少し変形して、
2a^2b^2c^2+(a^4b^2+b^4c^2+c^4a^2+a^2b^4+b^2c^4+c^2a^4) >= a^6+b^6+c^6(★)が示せればよい。
ここで、(☆)より、a^6+b^6+c^6 <= a^6+b^6+c^2(a^4+2a^2b^2+b^4) <= 2a^6+2b^6+2a^2b^2c^2+a^4b^2+a^2b^4であるから、
2a^2b^2c^2 + (a^4b^2 + b^4c^2 + c^4a^2 + a^2b^4 + b^2c^4 + c^2a^4)
>= 2a^2b^2c^2 + (a^4b^2 + b^6 + a^2b^4 + a^2b^4 + b^6 + a^4b^2)
>= 2a^6+2b^6+2a^2b^2c^2+a^4b^2+a^2b^4
>= a^6+b^6+c^6 が成り立つ。
よって、(★)が示されたので、題意の不等式は証明された。
ここで、途中からの変形は、c^2<=a^2+b^2を利用している。これの等号条件は当然a^2+b^2=c^2であるから、Hölderの等号条件と合わせて、等号条件はa=b=cかつa^2+b^2=c^2のとき、すなわちa=b=c=0のときである。

2009 2番

初めに、補題「黒板に1〜Nの範囲の整数がそれぞれ1個以上書かれていて(書かれ方は問わない)、和がSであるとする。このとき、任意の整数0<=K<=Sに対して、いくつかの数にうまく○印を付けることで、○印の付けられた整数の和がKになるようにできる。」を証明する。
(a, b)が真であるとは、前の補題のN,Sにそれぞれa,bを代入したときには補題が成立することと定義する。
まず、任意の1<=Sに対して、(1, S)は真である。N=1のとき、黒板には1がS個書かれているだけなので、K個の1に○を付ければ条件を満たせる。
ここで、(N, S)が真であると仮定して、(N+1, S+N+1)と(N, S+N)がともに真であることを証明する。(N+1, S+N+1)は、K<=Sのときは(N, S)の時成立しているので、その通り○をつければよい。S